無肥料自然栽培とは

 無肥料自然栽培とは、最も簡単に説明しますと、作物に施肥は行わず、且つ除草剤等の化学農薬を使用しない栽培方法のことを云います。

 植物は生育のため何らかの形での肥料を必要としますので、無施肥栽培と言った方が正確かもしれません。

 無肥料自然栽培の野菜達は、自然界の野生の植物達と同じく、窒素の大量施肥で急成長することはありません。そのかわり植物体の急成長で体内の酵素や糖分を著しく消耗することもありません。このため、消耗しなかった酵素や糖分は私たちの栄養として摂取できるのです。(※写真は緑ナスです。種取り用に大きく実らせると黄色く色づきました。)

 

 

 

固定種野菜とは

 通常私たちがスーパーの生鮮食品などで目にするのはF1という一代交配の野菜達です。

 彼らは雑種のため体が大きい、成長が早いといった素晴らしい特徴を備えています。しかし彼らの子孫のうち、彼らの特徴が遺伝するものは、メンデルの法則により子孫のうちのほんの一部に過ぎません。

 F1の野菜達は、同じ形質の野菜を大量生産するため、おしべの無い遺伝的に欠陥のある「雄性不稔」の野菜を利用することで種の生産が推し進められました。

 一方、固定種の野菜達は、野菜の特徴が世代間で大きくばらつかないよう長年かかって選抜し続け品種として固定したものです。固定種は地域の伝統野菜に多くみられることがあります。

 固定種を栽培する利点は、種子を購入することなく種取により野菜を永続的に自給できること、そして「雄性不稔」等の遺伝的な欠陥を持たない野菜をみなさんに提供できることではないかと思います。